大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和37(あ)1603 判決

主 文

原判決中被告人Aに関する部分を破棄する。

被告人Aを罰金二、五〇〇円に処する。

被告人Aが右罰金を納めることのできない場合は、金二五〇円を一日に

換算した期間、同被告人を労役場に留置する。

第一審における訴訟費用は、被告人Aにつき、これを相被告人Bとの連

帯負担とする。

被告人Bの本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は、被告人Bの負担とする。

理 由

被告人両名の弁護人衛藤善人、同藪下晴治の上告趣意第一点は、事実誤認の主張

であつて、適法な上告理由に当らない。

同第二点、および検察官の上告趣意について。

職権をもつて調査すると、原判決は、被告人Aに対し住居侵入の事実を認定した

うえ、これに刑法一三〇条、六〇条、罰金等臨時措置法三条を適用して、同被告人

を罰金五、〇〇〇円に処していることが認められる。しかしながら右各法条による

と、住居侵入罪の罰金の法定刑の最高額は二、五〇〇円であるから、これを超過し

て同被告人を罰金五、〇〇〇円に処した原判決には、判決に影響を及ぼすべき法令

違反のあることが明らかであり、原判決中同被告人に関する部分を破棄しなければ

著しく正義に反するものである。

よつて各論旨に対する判断を省略し、刑訴四一一条一号、四一三条但書により、

原判決中被告人Aに関する部分を破棄し、同被告人につき更に判決をすることにす

る。

原判決によつて確定された被告人Aにかかる住居侵入の事実に法令を適用すると、

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右事実は刑法一三〇条、六〇条、罰金等臨時措置法三条一項一号、二条に該当する

ので、所定刑中罰金刑を選択したうえその所定罰金額の範囲内で、被告人Aを罰金

二、五〇〇円に処し、同被告人が右罰金を納めることのできない場合は、刑法一八

条により、金二五〇円を一日に換算した期間、同被告人を労役場に留置することに

し、第一審における訴訟費用は、刑訴一八一条一項本文、一八二条を適用して、同

被告人に相被告人Bと連帯して負担させることにする。

被告人Bに対しては、所論の点につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認めら

れないから、同四一四条、三九六条によりその上告を棄却することにし、当審にお

ける訴訟費用は、同一八一条一項本文を適用して同被告人に負担させることにする。

よつて、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

検察官 米田之雄公判出席

昭和三九年一月二三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 朔 郎

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