大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和37(オ)1159 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士前田力の上告理由第一点について。

しかし、記録によつて明らかなとおり、所論自白の対象となつた保証債務の範囲

は保証契約締結の際に現存した債務であつて、将来発生すべき主債務には及んでい

ないのである。従つて、この点を所論のように論議することは本判決に何らの影響

がなく無益のことに属する。それ故所論は理由がなく採用に値しない。

同第二点について。

原判決が上告人の検索の抗弁を排斥するに当り、本件保証は商事債務を対象とし

商行為性を有する旨判断したことは正当である。けだし、本件保証の対象たる主債

務は絶対的商行為である手形債務だからである。そして、本件保証が手形債務を目

的としてなされたものであることは第一審以来被上告人の主張するところであるか

ら、原判決が本件保証に商行為性を認めたからといつて、当事者の主張しない事物

の利益を被上告人に帰せしめたものということはできない。それ故所論も採用でき

ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で主文のとお

り判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 朔 郎

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