大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和37(オ)800 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人佐々木曼の上告理由一、二について。

所論は、原審が昭和三七年一月二九日午前一〇時の口頭弁論期日につき上告人の

なした右期日変更申請、並びに同年四月二日の判決言渡期日につき上告人のなした

期日変更申請を各却下して判決を言い渡したことは違法であると主張する。しかし、

民訴法一五二条五項によれば、準備手続を経ない口頭弁論の期日については、第一

回の期日を除き、その変更は「顕著ナル事由」の存するときにのみこれを許すべき

ものであり(大審院昭和一九年(オ)第二四九号、同年一〇月二〇日判決、民集二

三巻六〇四頁、最高裁判所昭和二四年(オ)第八一号、同年八月二日第三小法廷判

決民集三巻九号三一二頁参照)、また、民事調停規則五条は調停の申立のあつた事

件について訴訟が係属する場合において、右訴訟手続を中止するか否かを裁判所の

自由裁量に委ねている趣旨であると解するを相当とする(最高裁判所昭和二七年(

オ)第五七一号同二八年一月二三日第二小法廷判決民集七巻一号九二頁参照)。そ

して、記録によれば、本件は準備手続を経ないものであるところ、昭和三六年一〇

月一二日午前一〇時の第一回の口頭弁論期日は上告人の申請により右昭和三七年一

月二九日に期日変更されたものであるから、右一月二九日の期日は第二回期日にあ

たるものであり、(最高裁判所昭和二五年(オ)第一九三号同年一〇月三一日第三

小法廷判決、民集四巻一〇号五一六頁参照)本件請求事件について鹿児島簡易裁判

所に民事調停の申立が受理継続している旨の上告人の主張は民訴法一五二条五項の

「顕著ナル事由」に該当するものとは認められないから、原審が所論期日変更申請

を却下し訴訟手続を進行せしめて判決言渡をなしたことは何等違法はなく、所論判

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例違反の主張は、その前提を欠くものである。所論は、独自の見解に立つて原審の

措置を非難するものであつて、採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 朔 郎

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