大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和38(あ)1800 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人池田輝孝、同安達十郎、同田口康雅の上告趣意第一点について。

所論は単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由に当らない。

(なお、刑訴法二五五条にいう「犯人が国外にいる場合」とは、検察官において公

訴を提起し得る程度に犯人および犯罪事実を覚知していることを要件とするもので

はなく、単に犯人が国外にいるという事実があれば足りるとした原判決の判断は正

当である―昭和三五年(あ)第七三五号、同三七年九月一八日最高裁判所第三小法

廷判決、刑集一六巻九号一三三八六頁参照。)

同第二点について。

所論は憲法二二条二項、三一条違反につきるる主張するが、本件に適用された出

入国管理令六〇条二項、七一条および旅券法一三条一項、一四条、一九条一項四号

の各規定か憲法の右条項に違反するものでないことは、当裁判所大法廷の判例(昭

和三四年(あ)第一六七八号、同三七年一一月二八日判決、刑集一六巻一一号一六

三三頁、昭和二九年(オ)第八九八号、同三三年九月一〇日判決、民集一二巻一三

号一九六九頁)またはその趣旨とするところであり、いまこれを変更する必要を認

めない。それ故、違憲の主張は採るを得ない。

同第三点および第四点について。

所論は事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由

に当らない。

よつて同四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和四〇年一一月二五日

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

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