大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和38(あ)2430 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人服部恭敬の上告趣意について。

所論は、憲法三八条一、二項、三一条違反をいうところがあるが、所論の法人税

法四五条、四六条、四九条によつて収税官吏の行なう質問、検査は、もともと租税

の適正な賦課、徴収という行政目的のためのものであつて、犯罪捜査の目的のため

認められたものではなく、第一審判決挙示の証拠はすべて刑訴法または国税犯則取

締法の規定に準拠するものであつて、法人税法四五条、四六条の規定による調査に

基づいて取得されたものではない、しかも、本件につき、右調査権が犯罪捜査のた

め利用されたとの証跡も、記録上認められないから、論旨は、違憲の主張としての

前提を欠き不適法であり(なお、本件記録に徴しても所論供述の任意性を疑うべき

証跡は窺われない。)、その余の所論は、単なる法令違反、事実誤認の主張であつ

て、刑訴法四〇五条の上告理由に当らない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり決定する。

昭和四〇年一一月四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 岩 田 誠

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