最高裁判所第一小法廷 昭和38(あ)2437 決定
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
被告人Aの弁護人横田静造の上告趣意第一点は事実誤認、同第二点は量刑不当の
主張であり、被告人Bの弁護人臼杵敦の上告趣意第一点は単なる法令違反の主張で
あり(本件公訴事実は同一被害者に対し、一定期間反覆継続して行われた単一意思
の発現と認めらるる同種の詐欺行為を包括して、一個の詐欺罪とし、八名の被害者
につき各個の訴因毎に、被害者、詐欺の行われた日時〔始期と終期〕、場所及び被
害物件の総計その価格の総額等を明示しているのであるから、詐欺罪の訴因の特定
について欠くることなく、右一罪の内容をなす個々の行為につき、更に、日時場所
等によりこれを特定する要なき旨の原審の判断は、違法とは認められない。)、同
第二点は違憲(三一条三二条違反)をいうが、実質は単なる法令違反の主張(しか
も被告人の不利益に帰する主張)であり、同第三点は判例違反をいう点もあるが、
具体的に判例を示していないから上告理由としては適法でなく、その余の主張は単
なる法令違反の主張であり、同第四点は事実誤認、単なる法令違反の主張であり、
同第五点は量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
よつて、同四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文
のとおり決定する。
昭和三九年四月二三日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 長 部 謹 吾
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 斎 藤 朔 郎
裁判官 松 田 二 郎
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