大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和38(オ)1375 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人木崎為之の上告理由第一点について。

所論は、上告人は訴外亡Dの遺産に対する遺留分の放棄する旨の所論和解条項の

無効をいうが、所論和解条項は、相続開始後の遺留分放棄に関するものであること

が原判決引用の第一審判決の判文上明らかであるから、所論民法一〇四三条の適用

はなく、右所論は採用できず、これを前提として原判決を非難する論旨は採用する

に足らない。�

同第二点、第三点について。

所論和解条項の無効をいう論旨の採用できないことは、前述のとおりであり、原

判決(引用の第一審判決を含む)の確定した事実は、その挙示の証拠により肯認す

ることができ、原判決には何ら採証法則違反はない。所論は、ひつきよう原審の裁

量に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するにすぎず、上告理由として採用

できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 田 誠

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!