大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和38(オ)494 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人田中幹則の上告理由第一点について。

所論の基点たる(イ)点の大石は、附近に類似のものはなくかつ容易に動かしが

たいものであることは第一審における検証調書によって窺い得るところであり、こ

れを基点としたことに所論の違法は認められない。また所論(1)点は右基点(イ)

から原判決の引用する第一審判決の添付図面に明確に表示されており、十分特定し

得るものであって、この点についても所論の違法は認められない。

同第二点について。

被上告人の本訴の請求原因は上告人の不法行為によって結局本件山林内の立木の

所有権を失った旨を主張していることは、原判決およびその是認する第一審判決の

判文ならびに記録上明らかであり、被上告人の主張を認めた原判決および第一審判

決は、右権利の喪失が、すくなくとも上告人の過失による旨を認定したものである

ことはその判文から窺い得ないわけではない。それ故所論の違法は認められない。

よって、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 朔 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

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