大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和38(オ)593 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人篠原芳雄の上告理由一について。

しかし、原判決は、上告人と実弟Dとの共有名義の不動産の分筆登記に必要な実

測、図面の作成及び分筆申告書の作成を、上告人自ら土地調査士Eに依頼作成せし

めたものであることを認定しているのであるから、たとえ、その押印が上告人の家

人によつてなされたとしても、その結果として登記が完了した以上、右共有者Dの

承諾交くして分筆登記をした責任は上告人に在るとした原判決は正当であつて、所

論違法は認められない。よつて論旨は採用できない。

同二について。

しかし、上告人が昭和二八年末頃より訴外Fと知合になり、同人が非弁護士の法

律事務の取扱を業とするものであることをその頃知悉していた旨の原判示の認定は、

挙示の証拠により首肯できないことはない。しからば、上告人が右非弁護士のFよ

り判示事件の周旋を受けたことを以つて弁護士法二七条に当るとした原判決の判断

は正当であつて、所論違法のかどは認められない。よつて所論は採用できない。

同三について。

しかし、上告人が訴外Gらから判示共有地分割事件につきその依頼を受けながら、

同一事件につき訴外H外七〇名の委任を受け、その代理人として右Gらを被告とし

て判示訴訟を提起した旨の原判示の認定は、挙示の証拠により首肯するに足り、右

Gが上告人に右分割手続を依頼したのは、共有者の代表者であると共にG個人の依

頼をも包含されているものである旨の原判決の判断は正当である。しからば、上告

人の右行為を以つて弁護士法二五条に違反するとした原判決には所論違法はなく、

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論旨は採用できない。

同四について。

所論違憲(一三条違反)の主張は、右所論一乃至三が以上説示のとおりいずれも

理由なき以上、その前提を欠くものであつて、論旨は採用の限りではない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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