大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和38(オ)783 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人浜田博の上告理由について。

原審認定の事実関係の下においては、本件家屋の賃貸人たる被上告人らがその賃

借人たる上告人に対してなした家賃増額請求の意思表示は有効であり、上告人は爾

後毎月その額による賃料支払義務を負担するに至ったものであるから、その額によ

る支払をしない以上、たとえ上告人において従前の額による賃料を供託したとして

も、上告人は債務不履行の責を免れるものではない。従って被上告人らのなした本

件家屋賃貸借契約解除を有効とした原審の判断は正当である。所論は独自の見解に

立って、原判決を非難するに帰し、採用できない。

よって、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 朔 郎

裁判官 長 部 謹 吾

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!