大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和39(あ)1194 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人小田美奇穂の上告趣意第一点は違憲(三一条違反)をいう。しかし、事物

管轄を異にする数個の事件が関連するときは、地方裁判所は、簡易裁判所の管轄事

件がその地方裁判所に起訴されれば刑訴三条により、また簡易裁判所に係属中なら

ば刑訴五条の併合審判の決定により、いずれの場合も関連事件として適法にその管

轄権を有するのである。本件記録によれば、第一審の京都地方裁判所は、同裁判所

に係属する恐喝事件と関連する京都簡易裁判所に係属中の道路運送法(昭和三五年

法律第一四一号による改正前)一二八条一号違反被告事件(以下道路運送法違反被

告事件と略称す)を右簡易裁判所より移送を受け、前記恐喝被告事件に併合して審

理する旨の決定をなしたこと明らかである。従つて、京都簡易裁判所がなした右道

路運送法違反被告事件を京都地方裁判所に移送する旨の決定が違法なものであつた

としても、既に京都地方裁判所が右併合審理の決定をなした以上、結局、京都地方

裁判所は本件道路運送法違反被告事件の管轄を不法に認めたことにならないとした

原判決の判断は相当であり、所論違法は認められない。しからば、その違法を前提

とする所論違憲の主張は前提を欠き、上告適法の理由に当らない。

同第二点は事実誤認、単なる法令違反の主張であり、同第四点は量刑不当の主張

であつて、いずれも上告適法の理由に当らない。

同第三点は違憲(二二条一項違反)をいうけれども、道路運送法四条一項が憲法

二二条一項に違反しないことは、当裁判所の判例(昭和三五年(あ)第二八五四号

同三八年一二月四日大法廷判決刑集一七巻一二号二四三四頁参照)の趣旨に徴して

明らかであるから、所論違憲の主張は、理由がない。

被告人の上告趣意は、違憲(二二条一項違反)をいう点は小田弁護人の上告趣意

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第三点につき説示したとおり上告の理由がなく、その余の主張は単なる訴訟法違反、

量刑不当、事実誤認の主張であつて、いずれも上告適法の理由に当らない。

よつて、刑訴四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三九年一二月一七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

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