大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和39(オ)1310 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人樫本信雄、同浜本恒哉の上告理由について。

論旨は、上告人ら先代訴外亡Dの使用人が被上告人の訴外E電機産業株式会社に

対する本件家屋の転貸の事実を知つていたことから右Dが右転貸を黙示的に承諾し

たと判断した原判決には、理由そごまたは理由不備の違法があるという。しかし、

原判決認定の事実関係に照らせば、右Dにおいて被上告人の前記訴外会社への本件

家屋転貸につき黙示的に承諾をしていたものと認められる旨の原審の判断は、首肯

できないことはなく、右判断の過程に所論の違法は認められない。

次に、論旨は、被上告人の本件家屋についてなした改造工事につき、これを賃借

人もしくは転借人の目的物保管義務に違背するものではないと判断した原判決には、

理由そごまたは理由不備の違法があるという。しかし、原判決挙示の証拠関係に照

らせば、右改造工事について原審のなした事実認定は首肯し得、右認定事実に照ら

せば、本件改造工事が賃貸借の目的物保管義務に違反するものではなく社会通念上

許された補修改装と認めるのが相当である旨の原審の判断は、是認し得、右認定判

断の過程に、所論の違法は認められない。

従つて、論旨はいずれも採用できない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九

条に従い、裁判官全員の一致で主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

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裁判官 岩 田 誠

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