大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和39(オ)690 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人桑名邦雄の上告理由第一点について。所論中原判決が被上告人の主張

しない事項につき判断した理由不備の違法をいう点は、原判決および記録(二五六

丁参照)によると、被上告人は口頭弁論において、予備的に本件土地の占有権原と

して、昭和二七年一一月一九日成立した賃貸借を主張していることは明らかである

から、原判決には所論の違法は存せず、その余の所論は、原判決の認定した事実関

係を争うものであるが、この点に関する原審の事実認定は挙示の証拠により是認し

うるところであり、その間所論の違法は認められない。

同第二点について。

原判決の事実摘示中控訴人の主張の記載および原判決の引用する第一審判決の事

実摘示第七再抗弁の記載によれば、所論主張は事実摘示に示されていることは明ら

かであり、これに対する判断のなされていることも原判決の判文から明らかであり、

原判決には所論の違法は認められない。

同第三点について。

記録によると、原審の第九回口頭弁論期日(昭和三八年九月一九日)において、

原審は、裁判長裁判官松村美佐男、裁判官上野正秋、裁判官飯沢源助の構成で上告

人被上告人双方の代理人出頭のうえ従前の口頭弁論の結果を陳述したうえ証拠調を

し、つぎの第一〇回口頭弁論期日(同三八年一一月二六日)において裁判長裁判官

松村美佐男、裁判官飯沢源助、裁判官野村喜芳の構成であつて、裁判官の一部が更

迭したのにかかわらず、上告人被上告人双方の代理人が出頭したうえ、弁論の更新

をすることなくそのまま弁論および証拠調をしていることは所論のとおりであるが、

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最後の第一一回口頭弁論期日(最終弁論期日)(同三九年二月六日)において、裁

判長裁判官松村美佐男、裁判官兼築義春、裁判官野村喜芳の構成で、裁判官の一部

が更迭したため、出頭した上告人被上告人の双方代理人において従前の口頭弁論の

結果を陳述したらえ、他に主張立証なしと述べたから、原審は口頭弁論を終結し、

右裁判官の構成に基づいて原判決を言い渡したことが認められる。それ故、原審の

訴訟手続に所論のようなかしがあつても、右訴訟の経過によりそのかしは治癒され

たものであり、原判決には所論の違法は認められない。よつて、民訴法四〇一条、

九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

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