大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和39(オ)953 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人下飯坂潤夫の上告理由第一点について。

土地に生立する立木は、「立木ニ関スル法律」(明治四二年法律二二号)により

所有権保存の登記をしていなくても、右立木のみを土地から分離し独立して取引の

対照として譲渡の目的とし、その所有権を移動しうるものと解することは、大審院

時代からの判例(大審院判決大正四年(オ)第二八八号、同五年二月二二日民録二

二輯一六五頁、同判決大正五年(オ)第三号、同五年三月一一日民録二二輯七三九

頁など参照)であつて、当裁判所もこれを相当として、今なお変更する必要を認め

ない。原判決(一審判決の引用部分も含む。以下同じ。)がその挙示の証拠関係の

もとにおいて、適法に認定したところによると、本件係争立木については、右立木

の地盤の所有者であつた亡Dと被上告人との間において、本件建築材と本件係争立

木とを交換する旨の合意が成立したというのであり、本件係争立木が土地より分離、

独立して取引の対照となつたことは明らかである。

そして本件係争立木は特定の地番の上に生育しているものであるから、所論と異

なり、交換の対象となつた本件係争立木の範囲は、確定していると解するのが相当

であり、したがつて、本件係争立木の所有権は、右交換により被上告人に移転した

ものと解すべきである。所論のように、右Dにおいて単に所有権の移転の債務を負

担するに過ぎないものと解することはできない。�

原判決には、所論のような違法はなく、所論は採用しがたい。

同第二点について。

所論の点に関する原判決の認定した事実は、挙示の証拠によつてこれを肯認する

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ことができ、原判決に所論のような違法はない。所論は、畢竟原審の専権に属する

証拠の取捨判断、事実の認定を非難するに帰し、採用しがたい。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 岩 田 誠

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