大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和40(あ)169 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人神山欣治の上告趣意第一点について。

所論は判例違反をいうものである。しかし、引用の判例は、論旨のいうように饗

応接待の客観的に適正な価格が何程かを問題としたものではなく、一人当り三三〇

円相当の料理二五人分が出されたが、当日参会したのは二二名であり、料理三人分

は手がつかずにそのまま残されたとの事実関係の下において、一人当りの饗応接待

の価格の中に本来算入すべきでないものを算入した点に違法があるといつているに

すぎないものであつて、事案を異にし本件には適切ではない。それ故、判例違反の

主張は前提を欠き、刑訴法四〇五条の上告理由に当らない。(なお、原審の適法に

確定した事実関係の下においては、所論バス料金三六、〇〇〇円が、饗応接待に対

する社会における一般的な評価額、すなわち客観的に適正な価額に相当するとした

原判示は、正当として是認できる。)

同第二点は単なる法令違反、事実誤認の主張であり、同第三点は量刑不当の主張

であつて、いずれも同四〇五条の上告理由に当らない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和四〇年一〇月二一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

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