大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和40(あ)2529 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人村田定由、同毛利与一の上告趣意第一点中判例違反をいう点は、

記録によるも、原判決は同一証拠中ある部分は推断と相反するものがあるのに、こ

れを無視して罪となるべき事実認定の基礎となるべき推断をしたとは認められない

ので、所論判例違反の主張は前提を欠き、その余は単なる訴訟法違反の主張であり、

同第二点は単なる訴訟法違反の主張であり、同第三点は違憲をいうが、第一審裁判

所が被告人の黙秘の点を捉らえて有罪認定の資料としたものとは認められないとし

た原判断は相当であるから、所論違憲の主張は前提を欠き、いずれも上告適法の理

由に当らない。

被告人Bの弁護人岡本徳の上告趣意中違憲をいう点は、関税法一一八条二項にい

わゆる犯人とは犯罪貨物の所有者または占有者であつたものに限らず、当該犯罪に

関与したすべての犯人を含む趣旨であり、同法条は憲法三一条、二九条に違反する

ものでないことは当裁判所大法廷の判例(昭和三六年(あ)第八四七号同三九年七

月一日決定刑集一八巻六号二六九頁、昭和三七年(あ)第一二四三号同三九年七月

一日判決刑集一八巻六号二九〇頁参照)の趣旨とするところであるから、右違憲の

主張は理由がなく、その余は単なる法令違反の主張であつて上告適法の理由にあた

らない。

よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す

る。

昭和四一年四月二一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

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裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

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