大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和40(し)53 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

本件特別抗告の理由は、末尾添付の書面記載のとおりである。

所論は、弁護人山崎千之の異議申立を棄却した原決定が憲法三七条一項、三項に

違反し、かつ昭和三一年(あ)第三八四八号同三二年六月一九日大法廷判決の趣旨

に違反すると主張するが、違憲をいう点は、その実質は単なる訴訟法違反の主張に

帰し、判例違反をいう点は、所論引用の判例は事案を異にし本件に適切でなく、い

ずれも刑訴法四三三条、四〇五条所定の事由に当らない。(なお、記録に徴すると、

広島高等裁判所は、昭和四〇年四月二七日に控訴趣意書差出最終日を同年五月二七

日と指定して、その旨の通知書を被告人に対して発送し、右書面は同年四月二九日

被告人に送達されたこと、及び同年五月二日被告人と弁護人山崎千之の連署にかか

る弁護人選任届が同裁判所に提出されたが、同裁判所は右弁護人に対しては控訴趣

意書差出最終日の通知をしなかつたことが認められる。されば、原審の被告人に対

する控訴趣意書差出最終日の通知が適法になされたものと認めた原決定は相当であ

り、又刑訴規則二三六条の法意は、控訴趣意書差出最終日の通知は、右最終日の指

定後に弁護人選任届の提出された弁護人に対してはこれをすることを要しない趣旨

と解すべきであるから〔昭和二五年(あ)第二七七七号同二七年五月六日第三小法

廷判決、刑集六巻五号七三三頁参照〕、原審が弁護人山崎千之に対して右最終日の

通知をしなかつた措置に違法の点はなく、これを是認した原決定の判断は正当であ

る。)

よつて、刑訴法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で主文の

とおり決定する。

昭和四〇年七月二九日

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

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