大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和40(オ)1155 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一点について。

原判決認定の小切手の提供をもつて債務の本旨に従つた提供でないとした原審の

判断は正当であり、原判決に所論の違法はない(当裁判所昭和三三年(オ)第一〇

六八号同三五年一一月二二日第三小法廷判決、民集第一四巻二八二七頁参照)。論

旨は採用できない。

同第二点について。

原判決は、客観当に相当な条件による借地権の成立を認定した趣旨であつて、こ

れをもつて、被上告人が本件土地を占有しうべき権限の判示とした原判決に所論の

ような違法があるとはいえない。論旨は採用できない。

同第三点について。

原判決確定の事実関係の下においては、かりに被上告人が行政庁より本件地上建

物の新築および改築の許可を受けるのに際し、その権限なくして上告人名義の証明

書を作成行使した事実があるからといつて、その一事をもつて本件土地賃借権の消

長に影響を及ぼす程度の背信行為とはいい難く、これを右新改築の事実と併せ考え

ても、未だ本件賃貸借契約の維持を不可能ならしめる程の背信不徳行為とするのに

十分でない旨の原審の判断は正当であり、原判決に所論の違法がない。論旨は採用

できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 岩 田 誠

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