大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和40(オ)304 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人椎原国隆の上告理由第一点について。

控訴裁判所は審理の結果、控訴申立の理由がないと認めるときは、当然これを棄

却しなければならないのであつて、このことは被控訴人による控訴棄却の申立を欠

いた場合においてもしかりである。されば、本件の原審が控訴棄却の申立のなかつ

たのにかかわらず、控訴棄却をしたからといつて、そのため原判決に所論の違法が

あるものとはいえない。それ故、論旨は採用に値しない。

同第二点について。

所論甲二号証は、被上告人B関係の証拠書類であつて、第一審において同被上告

人より提出されたところ、上告人は不知をもつてその成立を争つていることは、記

録上明らかである。そして、原審第一回口頭弁論において、上告人および被上告人

Bは、ともに第一審口頭弁論の結果を陳述しているのみならず、所論昭和三九年六

月二三日付上告人提出の準備書面は、原審においてなんら陳述された形跡がない。

かかる事実関係のもとにおいて、所論のような擬制自白に関する規定の適用さるべ

き余地のないことはいうまでもないことである。それ故、論旨は、採用に値しない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

- 1 -

裁判官 岩 田 誠

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!