大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和40(オ)985 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一点および補正上告理由について。

所論は原審で主張判断のない事実を前提とするもので適法な上告理由とならない。

同第二点について。

上告人が原審において、その第一回口頭弁論期日前に「狭心症により入院、安静

加療中につき出席不能」と記載した医師の診断書を添付し、期日変更の申立をした

ところ、原審が右申立を容れず右期日において上告人不出頭のまま弁論を終結し、

上告人の控訴を棄却する判決を言い渡したことは、記録上明らかである。

しかし前記診断書によれば、上告人は、昭和三九年六月二九日より裁判所に出頭

することが不能の状態にあつたというのであるから、右障害は、本件第一審におけ

る第一回口頭弁論期日(昭和四〇年二月八日)のはるか以前より生じていたものと

いうべく、かかる場合には、右病気を理由とする期日変更の申立を却下して弁論を

終結し、上告人敗訴の判決をしても、上告人の防禦権を制限したことにはならず、

何等違法ということはできないと解すべきである。けだし、かかる障害のため訴訟

が見通しなく遅延することは許されないのであつて、上告人が防禦を尽そうとすれ

ば、代理人を選任するとか、準備書面により主張を明らかにすべきであり、かくす

ることによつて防禦をなし得るからである。したがつて、論旨は採るを得ない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 田 誠

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裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

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