大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和41(あ)2974 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人田中正一の上告趣意第一点の中、一の違憲(憲法三一条違反)をいう点は、

原審において主張判断を経ていない事項であり、同二(憲法三二条違反)、同五(

憲法三一条違反)の違憲をいう点は、その実質は単なる法令違反、事実誤認の主張

であつて、いずれも上告適法の理由に当らない。同三(憲法三七条二項違反)の違

憲をいう点は、事実審裁判所がその合理的裁量により不必要と認める証人申請を却

下しても、憲法の右条項に違反しないことは、当裁判所の判例(昭和二二年(れ)

第二三〇号同二三年七月二九日大法廷判決刑集二巻九号一〇四五頁参照)とすると

ころであり、同四(憲法三八条三項違反)の違憲をいう点は、共犯者の犯罪事実に

関する供述は、被告人に対する関係においては被告人以外の者の供述であつて、憲

法の右条項にいわゆる「本人の自白」に当らないことは、当裁判所の判例(昭和二

九年(あ)第一〇五号同三三年五月二八日大法廷判決刑集一二巻八号参照)とする

ところであるから、被告人の本訴犯罪事実を共犯者A、B、Cらの供述を補強証拠

として認定することは何ら憲法三八条三項に違反するものではなく、論旨はいずれ

も理由がない。

同第二点は事実誤認の主張であり、同第三点は量刑不当の主張であつて、いずれ

も上告適法の理由に当らない。

よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す

る。

昭和四二年四月二七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

- 1 -

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

裁判官 大 隅 健 一 郎

- 2 -

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