大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和41(あ)470 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人豊住昇治、同松本浩の上告趣意第一点について。

所論は違憲をいうが、憲法三七条一項の「公平なる裁判所の裁判」とは、構成そ

の他において偏頗のおそれのない裁判所の裁判を意味するものであることは、当裁

判所の判例(昭和二二年(れ)第一七一号同二三年五月五日大法廷判決、刑集二巻

五号四四七頁)の示すとおりである。従つて、事実審たる原審の専権に属する証拠

の取捨判断が被告人の側からみて不公平であるとか、原判決に所論の違法があるか

らといつて、憲法三七条一項に違反するものとはいえない(記録によれば、所論弁

護人岡本徳の控訴趣意書―補充―は、原審が弁論を終結した昭和四〇年五月二二日

の第九回公判期日に先立ち同月一五日提出され、右公判期日において弁護人の弁論

要旨記載書面として、これに基づいて弁論されたものであることが明らかであるか

ら、右書面は控訴趣意書として適法に提出されたものではなく、原判決が控訴の趣

意としてこれを掲げなかつたことは相当であり、所論違法はない)。

同第二点は事実誤認の主張であつて、上告適法の理由に当らない。

(なお、本上告趣意書には、弁護人岡本徳も連名で記載されているが、同人は弁

護届の提出なく、上告申立人でもないから、除外する。)

よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す

る。

昭和四一年七月一四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 入 江 俊 郎

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裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

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