大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和41(あ)618 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人松崎勝一、同小谷野三郎、同栂野泰二の上告趣意第一点および第二点につ

いて。

所論は、昭和四〇年法律第六八号による改正前の公共企業体等労働関係法(以下

公労法という。)四条三項が憲法二八条および国際労働機関第八七号条約(結社の

自由及び団結権の保護に関する条約)並びに同第九八号条約(団結権及び団体交渉

権についての原則の適用に関する条約)に違反しないとした原判決の判断は、憲法

二八条および同九八条の解釈を誤つたものであるというのである。

しかし、原判決の維持した第一審判決認定の罪となるべき事実によれば、被告人

らの本件所為は、暴力の行使に当ることが明らかであり、これを労働組合法一条二

項の労働組合の正当な行為とはいえないとした原判決の判断は、正当であつて、所

論は、原判決が傍論として示した判決の結論に影響のない憲法ならびに国際条約に

関する判断を非難するに過ぎないもので、適法な上告理由に当らない。

同第三点について。

所論は、違憲をいうが、その実質は労働組合法一条二項の解釈、適用に関する単

なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由にあたらない(なお、原判決の維持

した第一審判決認定の事実に徴すれば、本件被告人らの行為は、正当な組合活動の

範囲を逸脱し、暴力の行使におよんだものであることが明らかであるから、これに

対し、労働組合法一条二項の刑事免責の規定の適用がないとした原判断は相当であ

る。)。

同第四点について。

所論は、事実誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

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よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定する。

昭和四二年一〇月二五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 岩 田 誠

裁判官 大 隅 健 一 郎

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