大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和42(オ)430 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人西村浩、同藤沢正弘の上告理由一について。

第三者が賃借土地の上に存する建物の所有権を取得した場合に、賃借土地の賃貸

人がその賃借権の譲渡を承諾しない間に、賃貸借が賃料不払のために解除されたと

きは、借地法一〇条にもとづく第三者の建物買取請求権はこれにより消滅するもの

と解すべきことは、当裁判所の判例(昭和三二年(オ)第二六〇号同三三年四月八

日第三小法廷判決民集一二巻五号六八九頁参照)とするところであり、これと同趣

旨にでた原審の判断は正当である。したがつて、原判決には所論違法はなく、論旨

は採用できない。�

同二について。

記録によれば、相上告人有限会社D製造所に対する被上告人の請求は賃料請求に

すぎないことは明らかであるから、所論主張の如き判断は、右相上告人に対する被

上告人の請求の判断については何ら必要のないものであつて、この点につき判断し

なかつた原判決は正当である。そして、原判決は、右有限会社D製造所から相上告

人E商事株式会社(当時の商号はF産業株式会社)に対する本件土地の賃借権の譲

渡について、被上告人の承認したことは認められないと認定判断しているのである

から、その承認されたことを前提として、右有限会社D製造所に対してなされた被

上告人の延滞賃料の催告、契約解除について原判決の判断遺脱をいう所論につき、

原判決が判示しなかつたのは相当である。したがつて、原判決には所論違法はなく、

所論は、いずれも採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

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とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

裁判官 大 隅 健 一 郎

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