大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和43(し)33 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

本件抗告の趣意は、別紙特別抗告の申立と題する書面に記載のとおりである。

所論第一点は、憲法三一条三四条違反を主張するが、その実質は、単なる法令違

反の主張であつて、刑訴法四三三条の抗告理由に当たらない。

同第二点は、憲法三二条違反を主張するが、憲法には、同八一条以外の審級制度

についてこれを規制する規定はなく、すべて立法にゆだねていることは、当裁判所

大法廷の判例とするところである(昭和二二年(れ)第四三号同二三年三月一〇日

判決、刑集二巻三号一七五頁、昭和二二年(れ)第一八八号同二三年七月七日判決、

刑集二巻八号八〇一頁、昭和二七年(テ)第六号同二九年一〇月一三日判決、民集

八巻一〇号一八四六頁等)。この判例の趣旨に従えば、原裁判所が抗告裁判所とし

てした決定に対し、刑訴法四三三条一項所定の場合を除き、更に抗告をすることが

できないからといつて憲法に違反するものでないことが明らかであり、論旨は採用

することができない。

よつて、同法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文の

とおり決定する。

昭和四三年六月二七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 岩 田 誠

裁判官 大 隅 健 一 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!