大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和45(あ)698 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人重松蕃ほか三五名連名の上告趣意第一点ないし第三点は、単なる法令違反、

事実誤認の主張であり、同第四点ないし第六点は、単なる法令違反の主張であつて、

いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない(なお、職権により調査するに、

原審認定の第三事実中、被告人が原判示暴行によりA教頭に対し、安静約一週間を

要する右前胸部筋痛症の傷害を負わせたとの点については、記録によると、右傷害

の事実にそう資料は、右Aの供述が中心であつて、原判決の挙示するBの証言によ

つても、同人が右Aを診断した際、右供述を確認したものかどうか明確でなく、そ

の他右供述を確認するに足りる資料が充分でないから、ただちに右傷害の事実を肯

認した原判決には事実誤認の疑いがある。しかし、右傷害の点を除いても、原審の

認定するその余の事実関係のもとでは、被告人の原判示暴行に基づく公務執行妨害

および職務強要の各所為が、社会通念上許容される限度を超えるものであつて、刑

法三五条の正当行為として違法性を阻却されるものでないとした原判断は、相当と

して維持することができ、また、原判決の宣告刑は、右傷害の点を除くその余の認

定事実に関する処断刑の範囲内であつて、著しく不当であるとは認め難い。したが

つて、本件につき、未だ刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。)。

被告人本人の上告趣意は、事実誤認の主張であつて、同法四〇五条の上告理由に

あたらない。

よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主

文のとおり決定する。

昭和四七年五月四日

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 岩 田 誠

裁判官 藤 林 益 三

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 盛 一

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