大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和46(あ)1666 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人高橋記勝の上告趣意第一点は、憲法三一条違反をいうが、刑法一七五条に

いわゆる「わいせつ」とは、徒らに性欲を興奮または刺激せしめ、かつ普通人の正

常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいうこと当裁判所の判

例(昭和二六年(れ)第一七二号同年五月一〇日第一小法廷判決、刑集五巻六号一

〇二六頁、昭和二八年(あ)第一七一三号同三二年三月一三日大法廷判決、刑集一

一巻三号九九七頁)とするところであり、同条の構成要件が所論のように不明確で

あるということはできないから、所論違憲の主張は前提を欠き、刑訴法四〇五条の

上告理由にあたらない。

同弁護人の上告趣意第二点は、憲法一三条違反をいうが、わいせつ文書等の頒布

等を禁止した刑法一七五条が、憲法一三条に違反するものでないことは、昭和二八

年(あ)第一七一三号同三二年三月一三日大法廷判決、刑集一一巻三号九九七頁、

昭和三九年(あ)第三〇五号同四四年一〇月一五日大法廷判決、刑集二三巻一〇号

一二三九頁の趣旨に徴し明らかであるから、所論は理由がない。

よつて、刑訴法四〇八条により、本件上告を棄却することとし、裁判官全員一致

の意見で、主文のとおり判決する。

昭和四六年一二月二三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 藤 林 益 三

裁判官 岩 田 誠

裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 下 田 武 三

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裁判官 岸 盛 一

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