大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和46(あ)862 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人柴田次郎の上告趣意中、原審において弁護人の申請した鑑定を採用しなか

つたのは、憲法三七条二項に違反するという点については、憲法の同条項は、裁判

所がその必要を認めて尋問を許した証人について規定しているものであつて、この

規定を根拠にして裁判所は被告人側の申請にかかる証人のすべてを取調べるべきで

あると言い得ないことは、当裁判所の判例(昭和二三年(れ)第八八号、同年六月

二三日大法廷判決、刑集二巻七号七三四頁)の示すところであつて、その趣旨に徴

すれば、所論の理由のないことは明らかであり、その余は、事実誤認、量刑不当の

主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す

る。

昭和四六年一〇月一四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 田 誠

裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 藤 林 益 三

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 盛 一

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