大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和47(あ)1032 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人栗原時雄の上告趣意および被告人本人の上告趣意は、いずれも事実誤認、

単なる法令違反、量刑不当の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらな

い(なお、被告人および共犯者Aの自白調書の任意性・信用性を肯定し、本件犯行

は、被告人を主導者として計画的に行なわれたものであり、犯行当時被告人は心神

喪失または心神耗弱の状態にあつたとは認められないとした原審の判断は正当であ

る。被告人は、その精神鑑定が、第一審において行なわれず、原審において本件犯

行後約三年を経た後になされたことについて、もし、それが第一審当時行なわれて

いたならば、自己に有利な鑑定結果が得られたであろうと主張する。被告人が右の

ような主張をする心情は理解できないことではないが、原審における鑑定は、被告

人の主張する本件犯行前数年間にわたる睡眠薬常用の状況をそのままうけいれ、そ

れを前提としてなされたのであるから、たとえ時期的に遅れたとしても、そのため

に被告人にとつて不利益な結果を招来したということはできない。また、本件犯行

の態様、結果その他記録にあらわれている諸般の情状に照らせば、原審が維持した

第一審判決の科刑はまことにやむをえないものとして、当裁判所もこれを是認せざ

るをえない。さらに、記録を精査するに、本件につき刑訴法四一一条を適用すべき

ものとは認められない。)。

よつて、刑訴法四一四条、三九六条、一八一条一項但書により、裁判官全員一致

の意見で、主文のとおり判決する。

検察官滝川幹雄 公判出席

昭和四八年九月二七日

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 岸 盛 一

裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 藤 林 益 三

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 上 康 夫

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