大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和47(あ)1568 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人野村高章の上告趣意第一点は、事実誤認の主張であり、同第二点のうち、

憲法三八条二項違反をいう点は、記録によれば、A、BおよびCの各検察官に対す

る供述調書ならびに被告人の検察官および司法警察員に対する各供述調書の任意性

が認められるとした原判決の判断は正当であるから、所論は前提を欠き、判例違反

をいう点は、所論引用の判例は事案を異にし本件に適切でなく、同第三点のうち、

判例違反をいう点は、原判決は所論の点につきなんら判断を示していないから、所

論は前提を欠き、その余は、単なる法令違反の主張であつて、いずれも、刑訴法四

〇五条の上告理由にあたらない。

なお、所論に鑑み、職権をもつて調査するに、第一審判決は、被告人の所為につ

き公職選挙法二二一条一項一号のほか同条三項一号を適用した違法があることは所

論のとおりであるけれども、原判決が支持する第一審判決の被告人に対する懲役一

年、執行猶予五年の科刑は、もとより正当な処断刑の範囲内にあるものであり、か

つ、被告人の本件犯罪事実および記録上うかがわれるその情状等本件事案の具体的

事情を検討すれば、右違法は、いまだ第一審判決および原判決を破棄しなければ著

るしく正義に反すると認めるには至らない。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定する。

昭和四七年一一月一六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 岩 田 誠

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裁判官 藤 林 益 三

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 盛 一

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