大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和49(し)100 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

本件抗告の趣意第一、一のうち、爆発物取締罰則四条にいう「煽動」が明確を欠

くことを前提として憲法三一条違反をいう点は、右「煽動」の意義が明確を欠くと

は認められない(破壊活動防止法四条二項の定義及び当裁判所大法廷昭和三七年二

月二一日判決・刑集一六巻二号一〇七頁参照。)から、所論は前提を欠き、刑訴法

四三三条の抗告理由にあたらず、憲法九八条一項違反をいう点は、爆発物取締罰則

が憲法九八条一項に違反するものでないことは当裁判所判例の趣旨とするところで

あつて(大法廷昭和二三年六月二三日判決・刑集二巻七号七七七頁、大法廷昭和二

四年四月六日判決・刑集三巻四号四五六頁、第一小法廷昭和四七年三月九日判決・

裁判集刑事一八三号三三九頁参照。)、所論は理由がない。

同第一、二は、憲法一九条、二一条、二三条、三一条違反をいうが、爆発物取締

罰則一条の罪を犯そうとして煽動する行為を処罰することが違憲であると主張する

点は、右の罰則が憲法一九条、二一条、二三条、三一条に違反するものでないこと

は当裁判所判例の趣旨とするところであつて(大法廷昭和二七年一月九日判決・刑

集六巻一号四頁参照。)、所論は理由がなく、その余は、実質において単なる法令

違反、事実誤認の主張であつて、刑訴法四三三条の抗告理由にあたらない。

同第二は、判例違反をいうが、当裁判所第三小法廷昭和四四年三月一八日決定・

刑集二三巻三号一五三頁に違反するという点は、原判示にそわない事実関係を前提

とするものであり、その余は、所論引用の判例はいずれも事案を異にし本件に適切

でなく、すべて刑訴法四三三条の抗告理由にあたらない。

同第三は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四三三条の抗告理

由にあたらない。

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よつて、同法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文の

とおり決定する。

昭和四九年一一月一四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岸 盛 一

裁判官 藤 林 益 三

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 上 康 夫

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