大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和49(オ)590 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人後藤信夫、同遠藤光男、同後藤徳司の上告理由第一点について

訴訟代理人は、訴訟委任をした当事者が訴訟係属中に死亡しても、訴訟代理権を

失うものではなく、当該審級については右当事者の承継人の訴訟代理人たる地位に

立つものである(民訴法八五条、二一三条)。記録によれば、上告人Aの被相続人

である控訴人Dは、原審控訴人ら訴訟代理人らに訴訟委任をしていたことが明らか

であるから、Dの死亡後は、右訴訟代理人らは上告人Aの訴訟代理人たる地位に立

つたものというべきであり、また、同上告人が右訴訟代理人を解任したとの事実も

認められない。したがつて、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することがで

きない。

同第二点について

本件境界査定処分は、明治二五年秋田大林区署が、大日本帝国憲法一〇条本文に

基づいて発布された明治二四年勅令第一四四号大小林区署官制一条三号によつて付

与された権限に基づき、境界査定に関する慣習法に従つてした行政処分であるから、

右憲法二七条に違反するものとはいえない。これと同旨の原審の判断は、正当とし

て是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができ

ない。�

同第三点について

所論の点に関する原判示は正当であり、所論の違法はない。論旨は、独自の見解

に立つて原判決を非難するものにすぎず、採用することができない。

同第四点一について

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原判決が認定した本件境界査定処分は、被上告人主張の境界査定処分と異なつた

処分とはいえないから、原判決に弁論主義違背の違法があるとはいえない。原判決

に所論の違法はなく、諭旨は採用することができない。

同二について

明治二四年勅令第一四四号大小林区署官制は、大日本帝国憲法一〇条本文に基づ

いて発布されたものであるから、右憲法に違反するものでないことはいうまでもな

く、原判決も同勅令が右憲法に違反するものでないと判示していることは、原判文

上明らかである。したがつて、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することが

できない。

同第五点ないし第八点について

所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして是認する

ことができ、その認定の過程に所論の違法は認められない。そして、原審が確定し

た事実関係のもとにおいては、本件境界査定処分を無効とはいえないとした原審の

判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採

用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致の意

見で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 田 武 三

裁判官 藤 林 益 三

裁判官 岸 盛 一

裁判官 岸 上 康 夫

裁判官 団 藤 重 光

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