大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和51(さ)2 判決

主 文

原略式命令を破棄する。

被告人を罰金二万五〇〇〇円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金一〇〇〇円を一日に換算し

た期間、被告人を労役場に留置する。

理 由

記録によると、相馬簡易裁判所は、被告人に対する道路交通法違反幇助被告事件

(同庁昭和四八年(い)第三五七九号)について、昭和四八年一二月五日付の略式

命令により、「被告人はAが公安委員会の運転免許を受けないで運転することを知

りながら同人に大型貨物自動車を貸与し、同人が昭和四八年四月二〇日午前五時四

五分ころ、相馬郡a町b町c番地付近道路において、右車両を運転するのを、容易

にさせ、もつて右無免許運転行為を幇助したものである。」との事実を認定し、道

路交通法六四条、一一八条一項一号、刑法六二条、六三条、罰金等臨時措置法二条、

刑法一八条を適用して、被告人を罰金三万円(その不完納の場合は金一〇〇〇円を

一日に換算した期間労役場留置。)に処し、右略式命令は昭和四九年一月五日確定

したことが明らかである。

しかしながら、本件道路交通法違反幇助の事実につき、道路交通法六四条、一一

八条一項一号、刑法六二条一項、六三条を適用して被告人を罰金に処すべきものと

する以上、その処断刑の最高額は二万五〇〇〇円であるから、これを超過して被告

人を罰金三万円に処した右略式命令は、明らかに法令に違反したものであり、しか

も、被告人にとつて不利益であるといわなければならない。

よつて、刑訴法四五八条一号但書により、原略式命令を破棄し、被告事件につい

て更に判決することとする。

原略式命令によつて確定された道路交通法違反幇助の事実に法令を適用すると、

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右事実は道路交通法六四条、一一八条一項一号、刑法六二条一項に該当するので、

所定刑中罰金刑を選択し、右は従犯であるから同法六三条、六八条四号により法律

上の減軽をした金額の範囲内で被告人を罰金二万五〇〇〇円に処し、右罰金を完納

することができないときは、同法一八条により金一〇〇〇円を一日に換算した期間

被告人を労役場に留置することとし、主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官臼井滋夫 公判出席

昭和五一年六月三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岸 上 康 夫

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 盛 一

裁判官 団 藤 重 光

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