最高裁判所第一小法廷 昭和54(あ)669 決定
主 文
本件各上告を棄却する。
理 由
被告人Aの弁護人青柳虎之助の上告趣意について
所論は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由にあたらな
い。
被告人Bの弁護人軍司猛の上告趣意について
所論のうち、憲法三八条一項違反をいう点は、記録によると、被告人Bの検察官
に対する供述調書は、任意性を欠くものではないから、前提を欠き、その余は事実
誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。
被告人Cの弁護人杉田正、同野浪正毅の上告趣意について
所論は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由
にあたらない。
被告人Dの弁護人高井直樹の上告趣意について
事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。
被告人Eの弁護人杉山忠三の上告趣意について
所論のうち、憲法三八条違反をいう点は、いわゆる受供与罪においては、金銭等
の授受について補強証拠が存在すれば、右金銭等が選挙運動等の報酬であるという
点についてまで、必ずしも補強証拠を要しないのであつて、このことは当裁判所の
判例(昭和二三年(れ)第六七八号同年一〇月三〇日第二小法廷判決・刑集二巻一
一号一四二七頁、昭和二三年(れ)第一八五一号同二四年四月七日第一小法廷判決・
刑集三巻四号四八九頁、昭和二五年(あ)第九三号同年一〇月一〇日第三小法廷判
決・刑集四巻一〇号一九五九頁、昭和二四年(れ)第八二九号同二五年一一月二九
日大法廷判決・刑集四巻一一号二四〇二頁)の趣旨に徴して明らかなところである
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から右違憲の主張は前提を欠き、その余は、単なる法令違反、事実誤認の主張であ
つて、適法な上告理由にあたらない。
被告人Fの弁護人青木茂雄の上告趣意について
同上告趣意第一は、憲法三八条二項違反をいうが、記録に徴すれば、任意性を欠
くに至るような偽計が存在したことは認められないから、所論は前提を欠き、同第
二は事実誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。被告人Gの弁護人小
川宏嗣の上告趣意について
所論のうち、憲法二九条、三九条違反をいう点は、実質は単なる法令違反の主張
にすぎず、その余は事実誤認の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあたら
ない。
よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主
文のとおり決定する。
昭和五四年一〇月三日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 本 山 亨
裁判官 藤 崎 萬 里
裁判官 中 村 治 朗
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