大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和57(さ)1 判決

主 文

原略式命令を破棄する。

被告人を罰金三万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金二〇〇〇円を一日に換算し

た期間、被告人を労役場に留置する。

理 由

本件記録によると、松阪簡易裁判所は、昭和五五年六月二三日被告人に対する道

路交通法違反被告事件について、「被告人は、酒気を帯び、呼気一リツトルにつき

〇・二五ミリグラム以上のアルコールを身体に保有する状態で、昭和五五年四月二

五日午後一一時二〇分ころ、松阪市ab番地の四付近道路において、普通貨物自動

車を運転したものである。」との事実を認定したうえ、道路交通法六五条一項、一

一九条一項七号の二、同法施行令四四条の三、罰金等臨時措置法二条、刑法一八条、

刑訴法三四八条を適用して、「被告人を罰金四万円に処する。右罰金を完納できな

いときは金二〇〇〇円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。右罰金を

仮に納付することを命ずる」旨の略式命令を発付し、右略式命令は、昭和五五年七

月一五日確定したことが明らかである。

しかしながら、道路交通法六五条一項、一一九条一項七号の二によれば、その罰

金の法定刑は三万円以下であるから、加重事由のない本件について、法定刑を超過

して被告人を罰金四万円に処した右略式命令は、法令に違反していることが明らか

であるうえ、被告人のため不利益であるといわなければならない。

よつて、刑訴法四五八条一号但書により、原略式命令を破棄し、被告事件につい

てさらに判決することとする。

原略式命令の確定した道路交通法違反の事実に法令を適用すると、被告人の所為

は、道路交通法六五条一項、一一九条一項七号の二、同法施行令四四条の三に該当

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するので、所定刑中罰金刑を選択し、その金額の範囲内で被告人を罰金三万円に処

し、右罰金を完納することができないときは、刑法一八条により、金二〇〇〇円を

一日に換算した期間、被告人を労役場に留置することとし、裁判官全員一致の意見

で、主文のとおり判決する。

検察官俵谷利幸 公判出席

昭和五七年一〇月一四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 藤 崎 萬 里

裁判官 団 藤 重 光

裁判官 中 村 治 朗

裁判官 谷 口 正 孝

裁判官 和 田 誠 一

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