大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和57(ク)180 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

抗告費用は抗告人らの負担とする。

理 由

抗告代理人合田昌英の抗告理由第二及び第三について

船舶の所有者等の責任の制限に関する法律(以下「本法」という。)第二章(但

し昭和五七年法律第五四号による改正前のもの)が、憲法二九条一項、二項に違反

しないことは当裁判所の判例とするところであり(当裁判所昭和五三年(ク)第七

七号同五五年一一月五日大法廷決定・民集三四巻六号七六五頁)、また、憲法一四

条に違反しないことも右判例の趣旨に照らして明らかである。原決定に所論の違憲

はなく、論旨は採用することができない。

同第四について

憲法三二条及び八二条一項各所定の裁判とは、裁判所が当事者の意思いかんにか

かわらず終局的に事実を確定し当事者の主張する実体的権利義務の存否を確定する

ことを目的とする純然たる訴訟事件についての裁判のみを指すものと解すべきこと

は、すでに当裁判所の判例において明らかにされているところである(当裁判所昭

和四一年(ク)第四〇二号同四五年六月二四日大法廷決定・民集二四巻六号六一〇

頁、同昭和四〇年(ク)第四六四号同四五年一二月一六日大法廷決定・民集二四巻

一三号二〇九九頁等)。本法一二条所定の責任制限手続に関する裁判は、当事者の

実体的権利義務の存否を確定するものではなく、右憲法の各条項にいう裁判に該当

しないから、所論違憲の主張は採用の余地がない。

同第五及び第六について

所論は、原決定の単なる事実誤認又は法令違背を主張するものにすぎず、特別抗

告適法な理由に当たらない。

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よつて、本件抗告はこれを棄却し、抗告費用は抗告人らに負担させることとし、

主文のとおり決定する。

昭和五八年六月三〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 中 村 治 郎

裁判官 藤 崎 萬 里

裁判官 谷 口 正 孝

裁判官 和 田 誠 一

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