大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和57(行ツ)174 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人早川正秋、同中込博の上告理由第一について

所論の点に関する原審の判断は正当として是認することができ、原判決に所論の

違法はない。所論引用の判例は、事案を異にし、本件に適切でない。論旨は、採用

することができない。

同第二について

国民健康保険法八七条所定の国民健康保険診療報酬審査委員会が療養取扱機関か

らの診療報酬請求に対して行ういわゆる減点の措置は、法律上、療養取扱機関の診

療報酬請求権その他の権利義務になんら不利益な効果を及ぼすものではないから、

抗告訴訟の対象となる行政処分にあたらず、右減点の措置について右審査委員会の

行う国民健康保険法施行規則三〇条の規定に基づく再度の考案の結果は、抗告訴訟

の対象となる行政庁の裁決にあたらないと解すべきである。これと同旨の原審の判

断は、正当であつて、原判決に所論の違法はない。論旨は、採用することができな

い。

よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官

全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 谷 口 正 孝

裁判官 藤 崎 萬 里

裁判官 和 田 誠 一

裁判官 角 田 禮 次 郎

- 1 -

裁判官 矢 口 洪 一

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!