大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和63(あ)68 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人宮崎正明の上告趣意のうち、死刑を定めた刑法の規定の違憲をいう点は、

右規定が憲法一三条、三六条に違反しないことは当裁判所の判例(最高裁昭和二二

年(れ)第一一九号同二三年三月一二日大法廷判決・刑集二巻三号一九一頁、最高

裁昭和二四年新(れ)第三三五号同二六年四月一八日大法廷判決・刑集五巻五号九

二三頁)とするところであるから、所論は理由がなく、その余は、違憲をいう点を

含め、その実質は、事実誤認、量刑不当の主張であって、適法な上告理由に当たら

ない。

被告人本人の上告趣意は、事実誤認の主張であって、適法な上告理由に当たらな

い。

また、記録を調査しても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない(

記録によれば、被告人が本件犯行時心神喪失又は心神耗弱の状態になかったとした

原判断は、正当として是認することができる。本件は、被告人が、被告人との離婚

届けを出して身を隠したAの所在を執拗に捜し求めていたところ、同女の兄らが同

女の所在を知りながら被告人にこれを隠していたことを知って同人らを恨み、同人

らを殺害して恨みを晴らし、併せて金品をも強取しょうと決意して、白昼、登山ナ

イフを携えて同人方に押し入り、少女二名を含む四名の者を次々と右登山ナイフで

刺して、成人二名を殺害し、少女二名に重傷を負わせるとともに、金品を強取した

というものであって、本件犯行の罪質、動機、態様、結果に照らすと、被告人の罪

責は誠に重大であり、原判決が維持した第一審判決の死刑の科刑は、やむを得ない

ものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。)。

よって、同法四一四条、三九六条、一八一条一項ただし書により、裁判官全員一

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致の意見で、主文のとおり判決する。

検察官豊嶋秀直 公判出席

平成五年九月九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 味 村 治

裁判官 大 堀 誠 一

裁判官 小 野 幹 雄

裁判官 三 好 達

裁判官 大 白 勝

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