大判例

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最高裁判所第三小法廷 平成6(あ)1024 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人堀井準の上告趣意のうち、憲法一三条、三六条違反をいう点は、死刑が憲

法の右各条項に違反するものでないことは、当裁判所の判例(最高裁昭和二二年(

れ)第一一九号同二三年三月一二日大法廷判決・刑集二巻三号一九一頁)とすると

ころであるから、所論は理由がなく、その余の憲法違反、判例違反をいう点は、実

質は単なる法令違反、事実誤認、量刑不当の主張であって、刑訴法四〇五条の上告

理由に当たらない。

また、所論(弁護人飯田正剛外一名の弁論における陳述を含む。)にかんがみ記

録を調べても、同法四一一条を適用すべきものとは認められない(本件は、遊び仲

間のAに執拗に借金を申込んでいたBをAと共に殺害して山中に埋めたほか、遊び

仲間のCからキャッシュカードを盗んでAと共に預金三〇〇万円を引き出し、Cの

父Dに呼び出されて右窃盗の件などを追及されると、同人を殴るなどして死亡させ、

さらにはその場にいたCを口封じのため殺害したという事案であり、半年余りの間

に三名の命を奪った結果は極めて重大である。また、各犯行の動機に酌量の余地は

なく、二件の殺人の態様は冷酷かつ残忍であり、特にCに対する殺人は、同人が被

告人の指示に従って掘った穴にDを埋めようとしているところをスコップで撲殺し

父親もろとも穴に埋めるという非情極まりない態様のものであって、被害者らの遺

族の被害感情は極めて厳しく、社会に与えた影響も重大である。このような本件各

犯行の罪質及び情状に照らすと、被告人が現在では反省していること、窃盗の被害

を弁償していること、罰金以外の前科がないことなど被告人に有利な事情を十分に

考慮しても、被告人の罪責は誠に重大であり、原判決が維持した第一審判決の死刑

の科刑は、やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。)。

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よって、同法四一四条、三九六条、一八一条一項ただし書により、裁判官全員一

致の意見で、主文のとおり判決する。

検察官藍野健彦 公判出席

平成一〇年一二月一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 元 原 利 文

裁判官 園 部 逸 夫

裁判官 千 種 秀 夫

裁判官 尾 崎 行 信

裁判官 金 谷 利 廣

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