大判例

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最高裁判所第三小法廷 平成7(あ)450 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人堀敏明の上告趣意のうち、死刑に関して憲法一三条、三一条、三六条違反

をいう点は、死刑が憲法の右各規定に違反しないことは当裁判所の判例(最高裁昭

和二二年(れ)第一一九号同二三年三月一二日大法廷判決・刑集二巻三号一九一頁)

とするところであるから、理由がなく、その余は、判例違反をいう点を含め、実質

は事実誤認、量刑不当の主張であって、適法な上告理由に当たらない。

被告人本人の上告趣意のうち、死刑に関して憲法三六条違反をいう点は、前示の

とおり理由がなく、その余は、事実誤認、量刑不当の主張であって、適法な上告理

由に当たらない。

なお、所論にかんがみ記録を調査しても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは

認められない(本件は、被告人が、単独で又は他の者と共謀の上、他人方住居にお

ける強盗致傷二件、けん銃を使用した金融機関強盗一件等のほか、三名に対する殺

人とうち二名の死体遺棄、一名に対する殺人未遂の各犯行に及んだ事案である。こ

のうち殺人、死体遺棄、殺人未遂の各犯行は、暴力団組長の被告人が、いずれも配

下の組員らと共謀の上、保険金を取得する目的で、A及びBを二度にわたり殺害し

ようとして失敗した後、Aを崖上から突き落として殺害し、次に、A殺害の犯行に

気付いたCの口を封じ犯行の発覚を防止する目的で、同人を絞殺してその死体を土

中に埋め、さらに、右各殺害の犯行に気付いたDを同様の目的で絞殺しその死体を

土中に埋めたというものであって、いずれも、罪質は極めて悪質で、動機に酌量の

余地がなく、犯行の態様が冷酷かつ残虐で、結果も重大であるところ、被告人は主

導的な立場から各犯行の実行を決定し配下の組員らに指示命令してこれを遂行させ

ており、そのほか、遺族の被害感情は悪く、社会に与えた影響も深刻である。以上

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の点に加えて、その余の本件各犯行の態様と結果、前科関係その他諸般の情状に照

らすと、被告人の罪責は誠に重大であり、原判決の死刑の科刑は、やむを得ないも

のとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。)。

よって、同法四一四条、三九六条、一八一条一項ただし書により、裁判官全員一

致の意見で、主文のとおり判決する。

検察官小川良三 公判出席

平成一一年三月九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 千 種 秀 夫

裁判官 園 部 逸 夫

裁判官 尾 崎 行 信

裁判官 元 原 利 文

裁判官 金 谷 利 廣

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