大判例

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最高裁判所第三小法廷 平成8(さ)2 判決

主 文

原略式命令を破棄する。

被告人は無罪。

理 由

本件記録によると、厚木簡易裁判所は、平成七年五月九日、「被告人は、平成七

年二月二七日午後六時五〇分ころから翌二八日午前五時五〇分ころまでの間、神奈

川県a郡b村cd番地のe先道路に普通乗用自動車を置き、もって、夜間に道路上

の同一の場所に引き続き八時間以上駐車することとなるような行為をした。」との

事実を認定し、これに対し、自動車の保管場所の確保等に関する法律一一条二項二

号、一七条二項二号、同法附則三項、同法施行令附則三項、二項一号その他の関係

法条を適用して、「被告人を罰金四万円に処する。右罰金を完納することができな

いときは、金五〇〇〇円を一日に換算した期間(端数は一日に換算する)被告人を

労役場に留置する。右罰金額に相当する金員を仮に納付することを命ずる。」との

略式命令を発付し、右略式命令は、平成七年五月二四日確定したことが認められる。

しかしながら、同法附則三項によると、同法一一条の規定は、当分の間、政令で

定める地域以外の地域において行われた行為については適用しないとされていると

ころ、神奈川県a郡b村は右「政令に定める地域」に当たらない(同法施行令附則

三項、二項一号、別表)から、同村内において自動車が夜間に道路上の同一の場所

に引き続き八時間以上駐車することとなるような行為をすることは禁止されていな

かったのであり、右略式命令の認定事実は罪とならなかったものといわなければな

らない。

そうすると、原略式命令は、法令に違反し、被告人のため不利益であることが明

白である。

よって、刑訴法四五八条一号、三三六条前段により、裁判官全員一致の意見で、

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主文のとおり判決する。

検察官森川隆彦 公判出席

平成八年九月三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 尾 崎 行 信

裁判官 園 部 逸 夫

裁判官 可 部 恒 雄

裁判官 大 野 正 男

裁判官 千 種 秀 夫

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