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最高裁判所第三小法廷 昭和25年(あ)1570号 決定 1952年2月26日

主文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

被告人大崎晃磨弁護人倉田靖平の上告趣意は、後に添えた書面記載のとおりである。

所論は、第一、二点とも刑訴四〇五条所定の上告理由にあたらない。また、本件のように、貸金業者が、貸金の担保にとった他人名義の食糧購入通帳を利用して、主要食糧の配給を受けた場合には(詐欺罪の成立が認められるのでない限り)食糧緊急措置令一〇条の定める不正受配の罪が成立するのであって、所論は、独自の見解に立って原判決を攻撃するに過ぎない。その他本件につき刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よって刑訴四一四条、三八六条一項三号、一八一条により、裁判官全員一致の意見をもって主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 井上 登 裁判官 島 保 裁判官 河村又介 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎)

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