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最高裁判所第三小法廷 昭和25年(あ)3409号 判決 1952年7月22日

本籍並びに住居

東京都世田谷区北沢町三丁目一〇七七番地

無職

高橋美枝子

昭和六年一二月一〇日生

右の者に対する麻薬取締法違反被告事件について昭和二五年一〇月一一日東京高等裁判所の言渡した判決に対し、被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人小泉英一の上告趣意第一点について。

論旨は要するに量刑不当の主張に帰し適法な上告理由とならない。

同第二点について。

所論の試験観察処分決定は少年法二五条一項による決定であつて、同法二四条一項にいわゆる保護処分の決定ではない。そうして同法四六条に「保護処分がなされたときは……刑事訴追を」することができないというのは、同法二四条一項の保護処分についてのことであつて、同法二五条一項の場合を含むのではない。論旨は少年法の解釈を誤り、誤解を前提として憲法違反を主張するものであるから採用することができない。

なお記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて刑訴四〇八条に従い裁判官全員一致の意見を以て主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 井上登 裁判官 島保 裁判官 河村又介 裁判官 本村善太郎)

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