大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和26年(あ)1116号 判決 1952年11月11日

本籍並びに住居

埼玉県比企郡南吉見村大字江綱一二二一番地

斎藤浩

昭和四年九月一一日生

本籍

台湾台北県新荘郡鷺洲庄和尚州水南三五二番地

住居

東京都品川区南品川一丁目二〇九番地 西洋舎内

洗濯業

林安三こと

林安田

大正五年二月三日生

右窃盗同未遂被告事件について昭和二五年一一月三〇日東京高等裁判所の言渡した判決に対し各被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件各上告を棄却する。

理由

弁護人滝川三郎の上告趣意第一点及び第二点について。

所論第一点は、原判決が大審院判例に違反すると主張するのであるが、原判決は弁護人の控訴趣意第一点の判断において、第一審判決が挙示する証拠によれば、被告人等が「鉄道手荷物の荷札を管理者不知の間に〓ぎ取り、これを被告人林安田方に輸送せしめるようにした荷札につけ替え、同被告人方に到着せしめ、又は同被告人方に輸送の途中発見され」云々と判示しているのであるから、所論引用の判例の趣旨に反するとはいえない。所論第二点は刑訴四〇五条の理由にあたらない。また記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

(裁判長裁判官 井上登 裁判官 島保 裁判官 河村又介 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例