最高裁判所第三小法廷 昭和30年(オ)239号 判決
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〔要旨〕解約申入の正当事由として「生計を維持するため本件家屋で商業を経営する必要があること」を主張しただけで、「現状においては息子等への嫁取りは不可能な事情にある」との事実は主張しなかつた場合、後者の事実の有無を斟酌することなく正当事由の存在を否定しても違法ではない。
〔説明〕借家法一条ノ二の正当事由については、これを解約権の発生原因と解するにせよ、解約権行使の有効要件と解するにせよ、いづれにするも主張責任が賃貸人にあることは疑いのないところであるが、いかなる程度まで主張すべきは問題のあるところであろう。本判決はこの問題に対し一資料を提供したものと言える。
(北村調査官)