最高裁判所第三小法廷 昭和30年(オ)333号 判決
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〔要旨〕製陶会社が窯業燃料資材消費協同組合の石炭買掛代金債務につき連帯保証をすることは、会社の目的遂行のため必要な行為と認むべきである。
〔説明〕窯業燃料資材消費協同組合の石炭買掛代金債務について連帯保証をした製陶会社にその連帯保証債務の履行を命じた原判決に対し、会社が第三者の債務を保証する行為は会社の業務に関係を有する場合に限り有効であり、会社の業務に関係あるや否やを判断しないで連帯保証を有効としたのは違法であるとの上告論旨があり、これに対し、「会社の権利能力(従つてその行為能力)の範囲は、目的たる行為の外、目的遂行に必要な行為を含み、後者に属するか否かの判定は抽象的客観的に必要であり得るかどうかの基準に従つて決すべきであること当裁判所の判例とするところである。(昭和二四年(オ)第六四号同二七年二月一五日第二小法廷判決)。本件保証はこれに該当するから、原判決が所論具体的関係存否の判断を示さなかつたからとて所論のような違法はない。」と判示した上告審判決である。
右判示と同旨の見解は引用の第二小法廷判決(集六巻七七頁)、昭和三〇年一一月二九日第三小法廷判決(集九巻一八八六頁)の採用するところで、その間、金属及び金属鉱物の売買等を目的とする会社の床板売却行為につき、「会社を維持するため必要のある場合は……これを客観的抽象的に観て会社の目的を遂行するに必要な行為となり得る」とし(昭和三〇年三月二二日第三小法廷判決、本誌四九号五一頁所載)木工品の製造販売等を目的とする会社が他人の借地契約上の債務の連帯保証をなした場合につき「特段の反証のない限り会社の目的遂行に必要な事項であるとして(昭和三〇年一〇月二八日第二小法廷判決、集九巻一七四八頁)、若干その見解の動揺を窺わしめる判例も介在するが、その基本的な見解は冒頭掲示の判決に存するものと解して略誤りはないであろう。
(北村調査官)