大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30年(オ)657号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔要旨〕知事の許可により所有権の移転を生ずることを停止条件とした農地の贈与契約は有効と解すべきである。

〔説明〕被告(上告人)は原告(被上告人)に対し、本件農地の贈与契約をした。而して所有権の移転は知事の許可を停止条件とし、かつ被告は、知事に対する許可申請手続を速かに行う約定であつた。しかるに被告は約旨に反し履行しないので、原告の本訴提起となり、原審は右請求を容れて「被告は原告のため本件農地につき村農委員会を経由して、知事に対し所有権移転の許可申請をなし、その許可があつたときは原告に対し所有権移転登記手続とすべき」旨判決した。被告は上告理由で、本件農地の贈与契約には知事の許可がないから、農地調整法四条(農地法三条)に違反し無効だと主張したが上告棄却となつたもの。

知事の許可を停止条件(明示または黙示の)として農地の所有権を移転すべき契約が締結されたとき、それが脱法行為と目される如き特段の事由が存する場合は格別、しからざるかぎり、右契約は債権契約として有効に成立すると解するのが相当であろう。下級審には既に同旨の先例があり、判旨は異論のないところと思う。

(土井調査官)

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