大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和32年(あ)3202号 決定 1958年3月04日

主文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中本刑期に満つる日数を本刑に算入する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

弁護人塚本重頼の上告趣意について。

第一点は判例違反を主張するけれども、原審で主張せず原審の判断を受けていない事項に関する主張であって、上告適法の理由とならない(有線電気通信法二一条にいう「有線電気通信の妨害」についての第一審判決の判断は正当である)。第二点は事実誤認の主張であって、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条三八六条一項三号、刑法二一条刑訴一八一条一項本文により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 河村又介 裁判官 島 保 裁判官 小林俊三 裁判官 垂水克己)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例