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最高裁判所第三小法廷 昭和35年(あ)1095号 決定 1960年12月13日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人桑原純熈の上告趣意第一点は単なる法令違反、事実誤認の主張であり、同第二点は原判示の認定に副わない事実を前提とする法令違反の主張であって、いずれも適法な上告理由に当らない。(窃盗罪の実行を決意した者の依頼に応じて同人が将来窃取すべき物の売却を周旋しても、窃盗幇助罪の成立することあるは格別、賍物牙保罪は成立しないが、その後同人が窃取してきた賍物について情を知りながら現実に売却の周旋をした場合には、賍物牙保罪が成立することはいうまでもない。)また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 高橋 潔 裁判官 島 保 裁判官 河村又介 裁判官 垂水克己 裁判官 石坂修一)

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