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最高裁判所第三小法廷 昭和35年(し)34号 決定 1960年10月04日

主文

本件特別抗告を棄却する。

理由

本件特別抗告申立の趣意(特別抗告申立書および同追申書に記載)について。

所論は原決定の憲法一一条、一三条、三一条、三八条、三九条違反を主張するけれども、原決定が相当であり、論旨の理由ないものであることは、当裁判所昭和三一年(し)第三二号同三三年二月一〇日大法廷決定、集一二巻二号一三五頁の趣旨に徴し明らかである。

よって、刑訴四三四条、四二六条一項に則り、裁判官垂水克己を除くその余の裁判官一致の意見で、主文のように決定する。

裁判官垂水克己の反対意見は刑法二六条三号は憲法三九条に違反するからこれを適用して執行猶予を取り消した原決定は憲法同条に違反すると考える、詳細理由は前記大法廷決定において述べたとおりであるからここにこれを引用するというのである。

(裁判長裁判官 高橋 潔 裁判官 島 保 裁判官 河村又介 裁判官 垂水克己 裁判官 石坂修一)

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